睡眠時無呼吸症候群と矯正治療
Blog--歯科疾患
三鷹市、ファミリー歯科医院の佐野真弘です。
昨日、睡眠歯科学会の研修会に参加してきました。
睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は、最近テレビ等でも話題になっています。
寝ている時に呼吸が止まってしまう頻度が高くなると、睡眠障害はもちろんのこと
メタボリックシンドロームのような生活習慣病を引き起こしてしまう危険性も高くなる、と言われています。
OSASと歯科の分野は、一見あまり関連がないかのように思われますが、
実はそうではありません。
OSASは、例えば肥満など、様々な原因で起こるといわれています。
その中でも、解剖学的アンバランスで起こるものの中に、歯列不正が多く関係しているとも言われています。
歯並びが小さかったり、下顎が奥に引っ込んでいたりすると、気管が就寝時に圧迫されて
無呼吸を起こしやすくなるようです。
OSASの患者さんで不正咬合をもったかたに
矯正治療をするとOSASが改善した、という報告が数多くありました。
スリープスプリントのような口腔内装置を入れたり、歯並びを矯正する、
という歯科の分野が、全身の健康にも繋がっていく、という大変に興味深い知見です。
私も今、呼吸と脳との関連について、若干ですが研究をさせて頂いており、
来月にカナダで発表したいと思っています。
歯科の分野が全身にいろいろな影響を与えるということを世間に広めていきたいと思っています。
カテゴリー:歯科疾患 投稿日:2011年5月30日